整体で歪みを取り、不眠を改善 <百年整体 高橋和之先生>

Interview 2017年07月11日(火)

整体で歪みを取り、不眠を改善 <百年整体 高橋和之先生>

整体で歪みを取り、不眠を改善 <百年整体 高橋和之先生>

<専門家インタビュー>身体のさまざまな部分で本来の動きができない状態があると、夜眠っていても疲れが十分に取れず、不眠の原因につながることもあるそうです。百年整体葛西院の院長である高橋和之先生に、実際に身体の歪みをチェックしていただき、凝り固まった身体を眠れる状態に調整する手技を体験させていただきました。

【高橋和之 先生】
百年整体 葛西院院長
アイセラピスト専門学院葛西校講師

身体の歪みをどうやってチェックするのか教えてください

身体の歪みをどうやってチェックするのか教えてください

それでは実際に身体の状態をチェックしてみましょう。足を肩幅ぐらいに広げた状態で、まず全体的なバランスをチェックしていきます。

まず足の両方が外側に体重が乗りやすい状態となっています。これは男性に多くみられます。次に土踏まずのアーチの度合いなどを見てみると、やや少ないかなというところです。この部分のアーチが少ないと、足が疲れやすいといった症状が出ることがあります。

骨盤の左右を見てみると、右のほうが上がって高い位置にあるという状態ですね。そして全体的にみると、骨盤の右側が前に出るような形でねじれが入っている状態になっています。

股関節の位置をみると、股関節の位置は左のほうが上に上がっているというような形で、かなりズレが出てきています。横から見てみると、やはり気持ち顔が前に出ているので、首や肩が凝りやすい状態になっています。

では一度、前屈をやってみてください。こうするとどこか突っ張っていたり、張るような感じがあると思います。

では、続いて施術用のベッドの端に一度お掛けください

では、続いて施術用のベッドの端に一度お掛けください。全体的に前に出てきて浅く腰掛けましょう。両足をくっつけて揃えてみてください。

今、左右の足を揃えていただいていますが、これを上から覗き込んでいただくと膝頭の位置がずれているのがわかると思います。座っているときも骨盤がずれた状態で座ってしまっているということです。

これは簡単に調整することができます。まず、短くなっているほうの脚を上にして脚を組みます。そのまま背筋を少し伸ばして、長いほう脚の膝頭のところで手を組み、その状態で左右に揺らします。

簡単にできるので、骨盤に対して自分でできるセルフケアとしてやってみるといいでしょう。自分で足を揃えて座り、左右の膝頭のどちらが前に出ているかをチェックして脚を組んで揺らしてあげるだけですが、揺らしているうちにだんだん骨盤のずれが調整されます。たとえば朝晩など、定期的にチェックしておくといいと思います。骨盤が良い状態をキープできていると脚にかかる負担も軽くなりますし、骨盤の上には背骨が乗っているので、上半身の負担も減らすことができます。

では、立っていただいて、足を軽く肩幅ぐらいに広げた状態でもう一度前屈を同じようにやってみてください。さっきより動かしやすいというのが感覚としてお分かりになると思います。このように骨盤が良い状態を作れたら、あとはもっと全体的にみて身体が正しく動く状態を作って調整していきます。

整体をするうえで重要な部分はどこですか

整体をするうえで重要な部分はどこですか

腰というのは文字どおり人間の身体の中で「要」になるところなので重要です。当院がもうひとつ特に大事にしているのは「脚」です。それはなぜかというと、骨盤を支えてくれているのが脚だからです。脚と骨盤は股関節で繋がっているので、単に骨盤だけではなく下半身を大切にしています。

下半身にとって「歩く」ということは大事なのでしょうか

歩くことは大事です。しかし、どこかが痛いままで歩きすぎることはあまりよくありません。ですから、まずちゃんと良い状態で歩ける身体を作らなければなりません。水の中は浮力があって関節の負担が少ないので、膝や脚が痛い方はプールなどで歩いていただくことをお勧めしています。痛いときは無理せず、できる範囲でやっていくということが大切です

座っていて脚を組みたくなるというのは、どういう状態でしょうか

まずひとつの要因として、猫背であるから脚が組みたくなるということがあります。脚を組むということは、座ったときに背中を丸くして前かがみになるから脚が組むことができるのです。

疲労がたまっていると、人は自然に猫背になりやすいです。たとえばマラソンで走った後のランナーなどが、ゼイゼイ息を切らしながら丸くなっているようなイメージがあると思いますが、それと同じように身体の不調や疲れが出ていると猫背にならざるを得ないということがあります。

そのほかには、誰しも骨盤や股関節の歪みはどうしてもあるため、ねじれていると脚を組んでいるほうが一時的には楽だという場合があります。しかし、結局それを繰り返していると、腰や股関節が痛くなったり、脚に症状が出やすくなってしまいます。

脚が組みたくなるというのは、身体が疲れている、もしくは身体が歪んでいるというサインのひとつにはなります。

寝ている状態でも歪みをチェックするのでしょうか

寝ている状態でも歪みをチェックするのでしょうか

立っている状態、座っている状態、寝ている状態でそれぞれ身体の歪みが変わる場合があります。どの状態でも骨盤がよい状態にあるというのが理想です。

寝ている状態での歪みをチェックしていきましょう。まず仰向けで枕に首をしっかりのせていただいて、骨盤の歪みや腰の浮き具合などをチェックします。

腰の右のほうがちょっと浮いていて、左はしっかりと下についています。片側が浮いているということは、ねじれが入りやすい状態になっているということになります。骨盤を触って高さもチェックしてみましょう。骨盤の左側が上にねじれています。身体の前後では、右が前、左が後ろにねじれています。

あとは足の開き具合、肩の浮き具合などもチェックします。つま先の左右どちらが開いているのかというところをみたり、肩とベッド面の間に隙間があるかどうかなどをみていきます。本来であれば仰向けに寝ているときは肩がベッドについているのですが、少し浮いているということはつまり、寝ているときに猫背になっているということであり、睡眠の妨げのひとつの要因となります。

整体で調整をすると浮いていた肩がスッと下がって全身のバランスが変わっていきます。身体がよりリラックスした状態を作れると睡眠の質を上げることにつながります。

横向きで寝る癖は、良くないのでしょうか

横向きで寝ることはあまりよくないのですが、基本的にはご自分がよく眠れる姿勢でかまいませんので、まずは睡眠を優先していただくようにしています。その上で少し調整をしながら、最終的には仰向けでも寝られる状態にすることを目指します。

また、横向きだけでなく。うつ伏せが寝やすいという方も中にはいらっしゃいます。この場合も睡眠を優先していただいて、調整しながら自然に仰向けで寝られるように、身体のバランスをしっかり変えていきます。

整体は痛くはないのでしょうか

整体というと施術の際に関節がボキボキ音を立てるとか、あるいは痛みを伴うようなイメージがあるかもしれませんが、当院では基本的には痛みを伴うような調整は行なっていません。たまに関節をボキボキ鳴らすような施術を好む方もおられるので、まれにご要望にお応えすることもありますけれど、基本的にはそういったことはやっていません。私は本来、整体というものは痛くないのが本当なのだろうと考えています。

ただし、基本的には痛くない手技であっても、ときどき痛みを感じる方がいらっしゃいます。痛いということはそれだけ身体が固まってしまっているから痛く感じるのであって、私たちが行っている手技そのものは固さがなくなっていれば痛くないものであると思います。

実際の調整の方法をいくつかみせていただけますか

実際の調整の方法をいくつかみせていただけますか

うつ伏せになっていただいた場合には、まずは脚の長さをチェックします。今みたところでは、右脚が少し短めになっているという状態です。また、ここでも骨盤の歪みはしっかりチェックします。

手技としては、骨盤のねじれを取るときにはまず顔を右に向けていただき、右脚を横に広げていきます。手は左右とも同じように顔の横に置きます。これは猫背のときに肩まわりをゆるめる姿勢でもあります。猫背だと肩が前に出て背中が丸くなっているので、それを広げてやるため調整をかけていきます。

この状態で少し揺らしながら骨盤などの歪みを調整していきます。腰だけでなく背中や肩など、揺らしてみて固いところを探りながらその部分の固さをとっていきます。私はこういった揺らす手技を主に使っています。

どこか固いところがあると、揺れ方として均等に揺れてくれないのですが、関節が正常に動くように調整していきます。固いところは最初は揺れが小さいのですが、固さがとれてくると、揺れがどんどん大きくなっていきます。固いところをチェックしながら揺らして、骨盤が正しい位置に戻るようにしていきます。

今度は左右反対向きで、先ほどと同じように姿勢を作っていただいて、反対向きでも同じことを行います。あとは仰向けになった状態でもいろいろなところを揺らしてみて、全身のケアをしながら施術を進めます。リラックスした状態を作れると身体が落ち着いてきますので、ただ単にこうして揺らしてリラックスする状態を作り出すだけでも不眠にも効果があります。

身体の調整は心の持ちようで変わってくる

身体の症状もやはり気持ちが前向きな人のほうが治りやすいということはあると思います。たとえば肩が痛くて今までは水平ぐらいまでしか腕が上がらなかったとして、それが施術して45度ぐらいまで上がるようになったというところで「これだけ上がるようになった」ということを喜べる人と、「まだ上まで上がらない」と考える人とでは、よくなるまでの時間、スピードという点でも違いがあるように思います。

心と体というのは密接に関わるところがありますので、いろいろなお話をさせていただきながら考え方を変えていくということも大切です。不眠についても、1日24時間まったく眠れないというようなケースはまずないので、「眠れない」ということをあまり深刻にとらえる必要はないと思います。眠くなったら自然に寝られますから大丈夫ですよ、ことさら「寝ないといけない」なんて思わなくてもいいんですよ、ということをお伝えすることも多いです。

夜眠れない方は、日中に短時間でも横になることが有効

夜眠れない方は、日中に短時間でも横になることが有効

また、自律神経の不調で不眠になっているような方に対しては、日中に少しでもいいので横になる時間を作りましょうというアドバイスをすることがあります。専業主婦の方などにしばしばいらっしゃるのですが、ご主人が外で働いておられるのに自分が昼間にごろ寝をしたりすることがなんとなく申し訳ないと思っておられるようです。

しかしそうなると、自律神経のうちで起きているときに働く交感神経が優位になっている状態が日中ずっと続くことになります。本来は夜になって眠るときには副交感神経が優位になるのですが、日中、交感神経がずっと興奮した状態なので、夜になっていざ寝ようとしても寝られないということが起こります。

ですから、そういった方は特に日中、少しでもいいので寝転がる時間を作るということをお勧めします。少し横になってごろごろするだけでも副交感神経が優位になり、バランスを取ることができるようになっていきます。1分でも10秒でもかまいませんので、ときどき寝転がる時間を作ってあげることで、スイッチの入れ替わりをするということにつながります。
一日中ずっと何かしていて、常に活発に動き回っているような方は、ほんの少しでもいいので寝転がって心身をリラックスさせることが大切です。

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