<ドクターズインタビュー>“眠れない”の裏に隠された恐ろしい病気とは?

Medical 2016年12月12日(月)

<ドクターズインタビュー>“眠れない”の裏に隠された恐ろしい病気とは?

睡眠障害とその他の病気

ドクターズインタビューのコーナーでは、睡眠の専門家である全国のドクターに、睡眠に関する様々なお話を伺います。今回は、愛知医科大学 睡眠科 教授の塩見 利明 先生に、睡眠障害とその他の病気の関連についてお伺いしました。

Q 睡眠に問題がある人の中には他の病気が隠れているケースがあるそうですね。

A 代表的な例ではうつ病があります。

うつ病の初期に不眠の症状が多くみられます。また精神的な疾患の多くに不眠や日中の気分障害が起こり得ます。眠れないことが原因で、うつ状態になったと考えてしまうケースがありますので注意が必要です。

うつ病

Q その他に睡眠障害と関連している病気には、どのようなものがありますか?

A 睡眠時間を充分にとっているのに眠った感じがせず、昼間も突然睡魔に襲われる症状の人が、実は睡眠時無呼吸症候群だったり、レストレスレッグス症候群だったりします。

睡眠時無呼吸症候群は肥満や顔の骨格的な問題で睡眠中に舌が喉をふさいでしまってたびたび呼吸が止まります。脳や身体に必要なだけの酸素を取り入れることができなくなります。大きないびきをかくのが特徴です。本人は眠っていると思っていますので、自覚がありません。同居のご家族に指摘されて発覚する場合もみられます。レストレスレッグス症候群はむずむず足症候群とも呼ばれ、足や腕がムズムズと痛がゆいような感覚がして動かさずにはいられないという症状が起こります。

実際の診療の現場では「終夜睡眠ポリグラフ検査」を行うこともあります。

これはセンサーや電極を全身に取りつけて8時間ほど眠っていただき、睡眠中の脳波、眼球運動、筋肉の動きなどを測定します。睡眠ポリグラフ検査によって、睡眠障害の実態を突き止めることができます。さらに睡眠障害に隠れた疾患を浮き彫りにできるのです。

睡眠障害になりやすい人

Q どのような人たちが睡眠障害になりやすいですか。

A 高血圧症や糖尿病の持病がある人は注意が必要です。

いわゆる生活習慣病には不眠の症状が伴うことが多く、また不眠がそうした生活習慣病をさらに悪化させることが分かってきました。

睡眠不足になると痩せると思う人がいるかもしれませんが、実際は違います。睡眠不足が続くと身体は危機的状況にあると判断して、精神を緊張させて食欲を増進させます。そして、いつでも動き出せるように高い血圧を維持しようと働きます。高血糖状態にして活動期の身体の状態をキープしようとしてしまうのです。こうした身体の反応は、睡眠と関連して無意識のうちに進行していきます。生活習慣病のリスクを大幅に上げますし、症状を悪化させます。

Q 睡眠不足や不眠は、体の不調を悪化させるのですね。

A そうです。生活習慣病の予防や改善に、食習慣の見直しや運動習慣を取り入れることは広く知られていますが、睡眠も同じように認知されなければいけません。

健康だと思っていても、メタボ気味だったり肥満だったりするならば、睡眠状態の改善に努めましょう。肥満はそれだけで生活習慣病のリスクが上がります。不眠状態が続くと、足し算ではなく掛け算でリスクは更に上がるのです。

Q どうすれば睡眠状態の悪化に気付くことができますか。

A 非常に難しいです。なぜならば、本人は眠れていると思っていたり、逆に眠れない原因が持病にあるとは考えないからです。

まずは、いびきや無呼吸がないか周りの人に聞いてみましょう。それらがなければ、次に自分の睡眠状態がどうであるか、睡眠時間の長さや睡眠の時間帯、昼間の眠気の有無などを記録する睡眠日誌をつけることをお勧めします。寝酒の習慣や睡眠の時間帯が不規則であることが分かれば、対策をすることができます。そうすれば他の疾患にかかるリスクは下げられますので、そういった点からもいびきの有無のチェックや睡眠日誌は有効であるといえるでしょう。

【提供:武田薬品工業株式会社

photo by erin leigh mcconnell

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