<ドクターズインタビュー>“眠りたいのに眠れない”は、「不眠」か「不眠症」か?

Medical 2016年11月14日(月)

<ドクターズインタビュー>“眠りたいのに眠れない”は、「不眠」か「不眠症」か?

睡眠不足の判断基準

ドクターズインタビューのコーナーでは、睡眠の専門家である全国のドクターに、睡眠に関する様々なお話を伺います。今回は、愛知医科大学 睡眠科 教授の塩見 利明 先生に、不眠症の判断基準についてお伺いしました。

Q 「眠りたいのに眠れません。」これは不眠症ですか。

A 眠れないからといってすぐに不眠症だと思い込んではいけません。

睡眠不足が長く続けば不眠症だと考える人も多くいますが、実は不眠症には判断基準が3つあります。

まず、寝付けない、夜中に起きてしまう、ぐっすりと眠った感じがしないなどの不満足感です。次に私たち専門医が注目するのは、眠る時間も、眠るのに適した環境も整えられているのにいま挙げた3つの睡眠の不都合が引き起こされているのかどうか。日中の活動時間帯に、注意力が低下してケガをしたり、眠くてどうしようもなくなったり、頭痛や胃腸の不快感があったりという症状が出ているかどうかです。

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Q 3つ全てを満たさないと「不眠症」とはいわないのですね。

A そうです。意外と本人が眠れないと思っていても、実はちゃんと眠れている場合があります。

多くの人が子どもの頃のように長時間で深い睡眠をとりたいと考えがちです。しかしこれは少々危険な考え方です。大人になればなるほど睡眠は短く浅くなりますし、あの頃のように眠れないから自分は病気だと決めつけてしまう可能性もありますから。不眠症だと思い込むことが、やがては本物の不眠症を招くこともあります。

Q 眠れないと不眠症になるものではないのですか。

A 1日や2日きちんと眠れなくても問題はありません。

誰でも面接や試験の前に緊張して眠れなかった経験があるでしょう。そしてその面接や試験が終わって数日もすれば眠れるようになりましたよね。心配事があれば眠れないのは当然です。眠れない日が続くと「今夜も眠れないのではないか」という心配もしてしまうでしょう。このとき「今夜眠れなくても次のお休みにたっぷり眠ろう」と思ったら、案外すんなり眠りに就けたという例もあります。

寝だめ

Q 寝だめはできないと聞きましたが、そうではないのですか。

A 前もって眠っておくことはできません。眠らなかった分をあとで取り戻すことはできます。

よく睡眠負債という言葉を使いますが、睡眠貯蓄はありません。なぜなら睡眠は人間の疲れた脳と身体を休める機能だからです。これから忙しくなるからと前日にだらだら過ごしても、のちに感じる疲労度は変わらないか、かえって強くなったりしますね。もう
充分に休んでいるのにお休みを与えられても、何を休めればいいのか戸惑って逆に疲れてしまうでしょう。この戸惑いが睡眠における寝だめができない仕組みなのです。

Q 眠れないことは悪いことではないということですか。

A その通りです。眠れない夜はつい悪い方に考えがちです。

明日の仕事に影響が出るのではないかと焦ったり、ときには眠れないことそのものに罪悪感を感じたりすることもあります。

1日は24時間です。これは地球の自転で決まっていることで私たちが変えようと思っても変えられません。だから24時間のうちにこれくらいは眠らなきゃいけないと考えてしまいます。しかし本当の睡眠とはこうあるべきと決めつけるものではありません。1日が24 時間であることが変えられないように、自分は地球や社会環境に生かされているのだということを自覚することです。そして、自分の睡眠の状態を知って、不安になりすぎないこと、これが不眠症にならないための最初のステップなのです。

【提供:武田薬品工業株式会社

photo by Falk Lademann

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