<ドクターズインタビュー>現代人は、睡眠不足かつ不眠。なぜ今眠れない人が増えているのか?

Medical 2016年10月24日(月)

<ドクターズインタビュー>現代人は、睡眠不足かつ不眠。なぜ今眠れない人が増えているのか?

現代人は、睡眠不足かつ不眠

ドクターズインタビューのコーナーでは、睡眠の専門家である全国のドクターに、睡眠に関する様々なお話を伺います。今回は、愛知医科大学 睡眠科 教授の塩見 利明 先生に、不眠の原因と不眠が身体に及ぼす影響についてお伺いしました。

Q そもそも「眠れない」とはどういう状態なのでしょうか。

A 眠りは基本的に「安心できる」「疲れている」「夜である」要素が組み合わさってできています。

眠れないということは、このどれかが欠けている状態といえるでしょう。多くの人が誤解していますが睡眠時間を削っている睡眠不足と不眠では全く意味が違うのです。

Q 睡眠不足と不眠はどう違うのですか。

A 睡眠不足は文字通り睡眠が不足していることをいいます。

代表的な例は仕事や育児で眠る時間を確保できないことです。
睡眠不足になると、普通は、日中の眠気が強くなると同時に、夜も深く眠るようになります。これは、長時間の活動で脳が疲れてくることと関係しており、疲れた脳と肉体を積極的に休ませようとする機能なのです。ところが不眠は、適切な時間帯に、適切な環境で、眠ろうとベッドに入っても、寝つきが悪い、何度も目が覚める、睡眠が浅い、などの状態になることをいいます。現代は睡眠不足でなおかつ不眠の人が増えてきています。

Q 睡眠不足でなおかつ不眠になってしまうのはなぜですか。

A 睡眠の3要素のうち、現代社会で大きく関係してくるのは「夜である」、すなわち「夜なのに非常に明るい環境であることが多い」ことでしょう。

現代はパソコンやスマホが普及しています。眠る直前までパソコンをしていたり、ベッドの中でもスマホをいじっていたりすると、脳はモニターなどの明るさを昼間の光だと勘違いしてしまうのです。脳が「まだ昼間だ」と勘違いしてしまうことは、不眠を招く原因になるのです。また、身内に不幸があったり仕事で大きなストレスを抱えたりしていては、とても「安心できる」状態だとはいえません。どれだけ肉体や脳が「疲れている」状態であっても、明るかったら、あるいは気になることを忘れられなくて緊張が続いていたら、充分な睡眠は確保できません。大人の睡眠は皆さんが考えるよりも、とても繊細なのです。

Q 眠れない状況が続くとどうなりますか。

A 睡眠は人間の脳と肉体を休める大切なものです。それが欠けてしまうと、どうしても日中の行動に支障が出てしまいます。

判断力が鈍ったり、集中力が低下したり、これは大きな事故に繋がる可能性もあります。肉体的には免疫力が低下して、風邪を引きやすくなるなどの症状がみられます。糖尿病や高血圧などの病気にかかりやすくもなります。肌も荒れてしまいます。眠れないことそのものがさらにストレスとなって、不眠を悪化させ、心身を傷つけてしまうことも見過ごせません。

Q たくさん眠れば睡眠障害にはなりませんよね。

A いいえ。睡眠時間を多くとっているから大丈夫だとは言いきれません。

人間は緊張とリラックスのコンビネーションで成り立っています。

呼吸でいえば、大きく息を吸い込んだあとは、きちんと吐き出さなければいけませんよね。吸い込むことが日中の活動で、吐きだすことが睡眠です。とても当たり前のことですが、その当たり前ができなくなってしまうのが睡眠障害だといえます。吸い込みすぎても、吐きだしすぎても苦しくなってしまいます。自分で心地いいと感じられて、日中の活動も充分に行える生活を送れる睡眠こそが質が高く適切な眠りだといえるのです。

【提供:武田薬品工業株式会社

photo by Tony Alter

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