<ドクターズインタビュー>睡眠の2つのメカニズムを知る

Medical 2016年09月13日(火)

<ドクターズインタビュー>睡眠の2つのメカニズムを知る

ドクターズインタビューのコーナーでは、睡眠の専門家である全国のドクターに、睡眠に関する様々なお話を伺います。今回は、東濃中央クリニック院長の大林 浩幸先生に、睡眠のメカニズムについて教えていただきました。

睡眠のメカニズム

Q 睡眠とはどういったシステムでできていますか。

A 人間の眠りは体内時計と恒常性維持機構の2つのメカニズムから成り立っています。体内時計は概日リズムやサーカディアンリズムとも呼ばれます。昼と夜の時間に合わせて活動と休息のスイッチを切り替えます。

恒常性維持機構はホメオスタシスとも呼ばれます。体温を一定に保ったり、傷を治したりして、身体の状態を一定に保つ働きです。体内時計が休息のタイミングを作りだし、恒常性維持機構が日中の疲れからくる眠気を出現させます。この2つの相互作用で質の良い睡眠は得られるのです。

Q 疲れているのに眠れないのはなぜですか。

A 考えられるのは2つのメカニズムのタイミングが合っていないことです。例えば交替制勤務で日勤から夜勤にシフトが変わったとしましょう。夜勤の後に睡眠をとろうとすると時間帯は昼間です。恒常性維持機構により眠気はやってきましたが、体内時計によって脳と身体は活動モードに入っています。このため疲れて眠りたいのに眠れないという状態が作られてしまうのです。

Q どうすればいいでしょうか。

A 体内時計をコントロールしているのはメラトニンというホルモンです。メラトニンは睡眠ホルモンとも呼ばれます。メラトニンが分泌されることによって身体は眠りに向かいます。通常、朝に目覚めて光を浴びるとメラトニンは破壊されて身体が活動モードになります。そして14~16時間経過すると自然に分泌されるようになっています。体内時計は光でリセットされるともいえます。

しかし現代社会では24時間ずっと日中のような明るさがあります。せっかく分泌されたメラトニンが光によって破壊されて、どんどんと夜更かしするように促されてしまうのです。これを防ぐには眠りに向かうときは意識して暗い状態を保つのが効果的です。夜勤明けにサングラスをかけて光を避けるようにするとか、遮光度の高いカーテンを使うなどの工夫が効果的でしょう。

Q 睡眠不足だと2つのシステムがかみ合わないままになりますか。

A いいえ、心配しなくても大丈夫です。恒常性維持機構には眠りの質をコントロールする機能があります。睡眠不足になると、短い睡眠時間でも自然と深い睡眠を増やして、睡眠不足分を補う機能が恒常性維持機構にはあるのです。

そして翌朝は体内時計と恒常性維持機構によってだいたい同じ時刻に目覚めて、いつもの生活が送れるようになります。問題なのはいつもの生活が存在しない場合です。

いつもの生活が存在しない場合

Q いつもの生活が存在しないとは、どういうことですか。

A 生活のリズムがばらばらで基準となる生活パターンが決まっていないことです。例えば朝6時に起きて仕事をし、夜の12時に眠ったとします。翌朝は朝10時に起きて、眠るのは夜9時、翌日も起床時刻は違っていて眠る時刻も違うというような生活です。海外出張が多い人や、交替制勤務でシフトが固定されていない人などはとくに陥りやすいものです。

休日前には夜更かしをする生活パターンを送っている人も要注意です。金曜日の夜は、羽目を外して夜中まで遊ぼうとか、パソコンやスマホでチャットをしようとか、見逃した録画映像を深夜まで観ようとか、そんな週末の過ごし方が生活パターンを乱すきっかけにもなります。

Q どうやって対策すればいいですか。

A 規則正しい生活を心がけるしかありません。忙しい現代社会においては難しいことかもしれません。しかし不眠によって集中力や判断力が落ちて事故を起こしたり、気分が落ち込んだりして生きることに苦しさを感じるよりはずっと良いでしょう。

ライフスタイルによって睡眠時間や睡眠時刻は変わります。目覚めてから睡眠に至るまでの時間を一定にするだけでも、生活のリズムは整うのです。不眠は、ときに自分から招いていることがあります。自分から招いた不眠に気がつくだけでも対策は立てられます。

【提供:武田薬品工業株式会社

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