<ドクターズインタビュー>質の高い睡眠に大事な3つのポイント

Medical 2016年08月30日(火)

<ドクターズインタビュー>質の高い睡眠に大事な3つのポイント

ドクターズインタビューのコーナーでは、睡眠の専門家である全国のドクターに、睡眠に関する様々なお話を伺います。今回は、東濃中央クリニック院長の大林 浩幸先生に、良い睡眠を得るためのポイントを教えていただきました。

良い睡眠を得るためのポイント

Q 睡眠に適した条件を教えてください。

A 睡眠には3つの要素が必要です。1つは睡眠に適した時間帯であることです。端的にいえば夜の暗さに包まれていることです。これは人間が日中に活動する昼行性動物であることに由来します。太陽の下で活動して太陽が沈んだら眠るというリズムです。照明の刺激によって、脳が「昼だ」と誤解すれば眠ろうとしてもなかなか寝付けなくなったりします。時計を眺めて夜だと確認しても、明るい環境にいると脳は「夜じゃない、昼だ」と誤解するのです。この脳の働きは、自分の意思ではコントロールできません。

2つめは適度に疲れていることです。睡眠は疲労した肉体と脳の修復機能でもあります。休日にどこにも出かけずにベッドでだらだらと過ごした日の夜は眠れないという経験をした人もいるでしょう。これは疲れていないからです。かといって肉体や精神をひどく疲れさせると興奮状態が続いても眠れなくなります。適度な疲労が必要なのです。

3つめは安心できる場所にいることです。誰も騒音がひどいような、あるいは人がたくさん出入りするような場所では眠り続けられません。乾燥していれば喉が渇いて目覚めてしまうし、じめじめしていては寝苦しくてこれも目覚めてしまう原因になります。

Q 日常に取り入れられる不眠対策はありますか。

A 私がお勧めするのは歩くことです。よく「足は第2の心臓」といいますね。足には身体の2/3の筋肉があります。歩くことは全身の2/3の筋肉を動かすことです。足は心臓から一番遠い場所にあります。足の筋肉を動かして全身の血液の循環を良くすることもできます。意識して歩けば呼吸もリズミカルに、そして深くなります。足は「第2の呼吸器」であるともいえます。

人間は肺で呼吸をしますが、息を吸ったり吐いたりする動きは主に肺の下にある横隔膜という筋肉の働きによるものです。さらに肋骨の間にある肋間筋や腹筋も使います。猫背になるとそれらの動きが妨げられますので、背筋を伸ばして歩くといいでしょう。

運動をして筋肉を動かすと当然疲れますね。疲れると身体も脳も「休みなさい」とシグナルを出します。これが睡眠に繋がるのです。

不眠対策

Q 仕事で疲れて、運動をする時間も気力もありません。

A 毎日でなくとも良いのです。週に2、3回のペースでかまいません。やりすぎはいけませんが、運動にはリラックス効果があります。運動をして汗をかくと、ストレスに反応するノルアドレナリンという物質が活性化されてストレスをやわらげてくれます。

他にもセロトニンやドーパミンというホルモンが分泌されて、幸福感や安心感をもたらしてくれます。するとモチベーションをアップさせてくれます。セロトニンはメラトニンの原料です。メラトニンは、睡眠に導くホルモンです。セロトニンは身体の中でメラトニンに変化していくのです。

人間は活力や生命力が上がれば自然に眠たくなるものです。長期的に考えても、運動習慣を身につけることによって、生活リズムの乱れをなくす効果も見逃せません。

Q 運動は睡眠以外にも良い影響を与えるのですね。

A 現代人は脳や神経は疲れていて、そのくせ肉体は疲れていない状態に陥りがちです。特にデスクワークの人はその傾向が強いです。脳や神経が疲れるというのは興奮状態が続いていることなのです。

肉体は疲労していなくて、脳は興奮している姿を想像してみてください。いつでも動き出せるように準備している姿ではありませんか。戦闘モードにあるということです。とても眠るような状態ではないですね。

運動は嫌いだ、やりたくないとおっしゃる人もいるでしょう。しかし運動はやっているうちに楽しくなってくるものです。一度やってみて、スッキリした実感があれば意外と続けられますよ。とりあえず一駅分を歩いて、自分を睡眠に導いてあげませんか。

【提供:武田薬品工業株式会社

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