<ドクターズインタビュー>質の良い睡眠のために“環境”を整える

Medical 2016年08月16日(火)

<ドクターズインタビュー>質の良い睡眠のために“環境”を整える

ドクターズインタビューのコーナーでは、睡眠の専門家である全国のドクターに、睡眠に関する様々なお話を伺います。今回は、東濃中央クリニック院長の大林 浩幸先生に、よい睡眠のための環境づくりについてお伺いしました。

よい睡眠のための環境づくり

Q 質の良い睡眠に欠かせないことはなんですか。

A よい睡眠には時間的要素と空間的要素が大切です。睡眠中は無防備な状態です。肉体的に疲れていても、明るくて不安定な場所での睡眠が浅くなるのは、人間の本能です。安心できて居心地のいい空間は必要不可欠なのです。

Q 具体的にはどういったことですか。

A 寝室の湿度や寝具にも気を配ってみましょう。乾燥していると喉が渇いて夜中に目が覚めることは起こります。逆に湿度が高いと、じめじめとして寝苦しいものです。

また、夜通し音楽を流している人も多く見受けられますが、睡眠の質を考えると勧められません。音が聞こえると脳は反応して、睡眠が妨げられます。深く眠ることができなくなるのです。どうしても音がないと寝付けないならば、川のせせらぎや海の波の音のような単調なものが良いです。タイマーで音源が切れるようにしておくと良いでしょう。

寝具は自分の骨格や体型に合ったものを選びましょう。一概に低反発が良いとか高反発が良いとは言い切れません。例えば腰痛持ちの人でも、仰向き、横向き、うつぶせなどそれぞれの眠るときの姿勢によっても適した寝具は変わるのです。

姿勢によっても適した寝具

Q 湿度管理、温度管理、そして騒音管理も大切なんですね。

A 光環境も重要です。人間は昼に活動して夜は休息する生き物ですから、明るい光の下では休息モードに移行できません。しっかりと睡眠をとりたくても昼寝やうたた寝のような浅い睡眠になりがちです。

現代社会では暗闇を探す方が困難になりました。コンビニやスーパー、テレビやパソコン、スマホも全て強い光を持っています。ベッドの中でパソコンやスマホを使っていて、いざ眠ろうとしてもなかなか寝付けない経験をした人もいるのではないでしょうか。これは光によって脳が活動モードになるからです。寝室に適した光度は0.3ルクス程度でしょう※1。月明かりで周囲が確認できるくらいがちょうど良いのです。

真っ暗ですと心理的に不安になりやすく、夜間に起きたときに転倒するなどの危険がありますから注意してください。トイレなどに移動するときも10ルクス程度の明るさであれば再入眠しやすくなります※>1。

Q 日中に眠りたい場合はどうしたらいいでしょうか。

A 交替制勤務などで日中に睡眠をとりたい人は遮光度の高いカーテンを使ってみましょう。太陽の光は曇りの日であっても身体を活動モードに切り替える強い力を持っています。夜勤を終えて帰宅するときにサングラスなどをかけて太陽光を避けるなどの工夫をしてみましょう。

人工的な光であっても活動モードと休息モードの切り替えはできます。これから眠るぞ、というときにはテレビも消してスマホも操作しないでベッドに入るようにします。自分の脳と身体に、まさに「おやすみなさい」と語りかけることで、睡眠の質は良くなるものなのです。暗くすることが何より大切です。

参考:
※1: 北堂 真子. 良質な睡眠のための環境づくり - 就寝前のリラクゼーションと光の活用-. バイオメカニズム学会誌,Vol.29,No.4(2005)

http://ci.nii.ac.jp/els/110004820303.pdf?id=ART0007568455&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1461043998&cp=

【提供:武田薬品工業株式会社

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