<ドクターズインタビュー>睡眠で分泌させるホルモンが身体を整える

Interview 2016年08月02日(火)

<ドクターズインタビュー>睡眠で分泌させるホルモンが身体を整える

ドクターズインタビューのコーナーでは、睡眠の専門家である全国のドクターに、睡眠に関する様々なお話を伺います。今回は、東濃中央クリニック院長の大林 浩幸先生に、睡眠不足が身体に及ぼす影響についてお伺いしました。

睡眠不足が身体に及ぼす影響

Q 睡眠時間が短いとさまざまな疾患にかかると聞きました。

A 睡眠が足りないと体内で起こる過剰な炎症を沈静化することができないからです。睡眠は日中に活動して疲れた脳と身体を休めるとともに、多くのホルモンを分泌して傷ついた身体の細胞や組織の補修を行います。このホルモンの分泌に、深い眠りが必要なのです。

体質にもよりますが、休日だけ10時間以上の睡眠時間をとる習慣のある人は要注意です。

Q なぜですか。

A 長時間の睡眠を必要とする人は、慢性的に睡眠が足りていない可能性があります。深い睡眠が効率的に得られないため、浅い睡眠を多く必要としている可能性があります。

また、休日ロングスリーパーの人は平日の睡眠時間が短く、また睡眠の質も悪いために、休日だけ多く眠っているという可能性もあります。本来の自分が必要とする睡眠時間とかけ離れた生活をしていると、休日ロングスリーパーになりやすくなります。

Q 休日は長く眠っていたいですが、いけないのでしょうか。

A そんなことはありません。身体がそれだけの睡眠を欲しているのですから、休日に長く眠ることは悪いことではないのです。しかし、平日の睡眠不足を休日に解消すれば良いと思っているのは誤った考え方だとはいえるでしょう。

睡眠は1週間単位で調節することはできません。1日単位でリズムを刻むのが睡眠と日中の活動です。これは地球の自転と体内時計が同調しているからなのです。睡眠不足と聞くと、眠っている時間の長さを調節すれば良いのではと考える人がいますが、そうではありません。

睡眠時間の長さだけではなく、深く眠ることができるかどうかの睡眠の質も見落としてはならないのです。

Q 深い睡眠が得られないと身体はどうなりますか。

A まず疲れがとれません。また、睡眠が不足すると、風邪にかかりやすくなることがわかっています。人間の身体は健康であっても体内では常に炎症を起こしています。炎症とは白血球などが細菌やウイルスなどの異物に対して攻撃をしている状態です。身体の防衛システムですね。

ところが深い睡眠が得られていないと、この防衛システムが弱まったり、うまく機能しなかったりします。そうなるとますます細菌やウイルスが体内に入り込みやすくなり、身体の中はてんやわんやです。

小さな炎症は、ぼやの火災を消火器で消すことができる身体の正常な反応です。しかし炎症が大きくなってしまうと、大火災が身体の中で起きているようなもので、消防車が何十台と出動しても消せないような状態が続くことになります。疲労は回復できません。感染症にかかりやすくなります。さらには発がんのリスクも高くなってしまうと考えられます。

Q もしも過剰な炎症が起きたらどうするのが一番いいですか。

A とにかく休むことです。インフルエンザで高熱が出たときに、いつもは眠れない人でもぐっすり眠れたりするでしょう。これは睡眠中にウイルスや病原菌を退治する物質を作り出して、さらに脳に眠たくなる信号を送って、身体を休息に導くためです。

私たちが一生懸命に仕事をしている端からあれこれ指示をされても余計に混乱してしまいますね。同じことが体内でも起きます。風邪を引いたり具合が悪くなったりしたら、身体が病原菌退治に専念できるようにしましょう。積極的に睡眠をとることです。それが炎症を鎮めるための方法です。

【提供:武田薬品工業株式会社

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