<ドクターズインタビュー>休日の寝だめで不眠に!?体内時計を意識した生活を心がけよう

Interview 2015年10月07日(水)

<ドクターズインタビュー>休日の寝だめで不眠に!?体内時計を意識した生活を心がけよう

休日の寝だめで不眠に

ドクターズインタビューのコーナーでは、睡眠の専門家である全国のドクターに、睡眠に関する様々なお話を伺います。今回は、大阪市立大学大学院の稲葉雅章教授に、睡眠と体内時計についてお伺いしました。

Q 休日に寝だめをする人は多いと思いますが、問題はありますか。

A 人間の身体は、それまでの睡眠不足(睡眠負債)を補うために眠ることは可能ですが、あらかじめたくさん眠って睡眠不足にならないようにすることは出来ないのです。休日に睡眠負債を返す「寝だめ」をすると逆に不眠状態になってしまうというデータがあります。

休日に睡眠負債を返す

Q 健康を保つための理想の睡眠とはどういったものですか。

A よく私が患者さんにお話しするのは「その日のうちに寝ましょう」ということです。朝の8時に起床するとすれば、朝の活動開始15時間程度後の夜の11時頃に就寝ですね。

何よりも毎朝同じ時間に起床して、毎日同じ時間に食事をして、同じ時間に就寝するのが効果的です。睡眠は何時間とればいいとはなかなか言えないので、昼間に元気に活動できていれば問題ないとみていいでしょう。

Q 何故同じ時間に起床して食事を取ることがいいのですか。

A 体内時計と関係があります。睡眠ホルモンであるメラトニンが作用してくるのが起床して約15時間後です。起床して太陽の光を浴びたら、自動的に身体が眠りの体制に入るようセットされているのです。

このメラトニンの分泌にはセロトニンというホルモンが欠かせません。セロトニンは覚醒状態を維持する作用を持ちます。日中に活動的に動けるようにするのがセロトニンです。

このセロトニンがメラトニンの原料になります。しかし自発的に体内時計をリセットしないと睡眠のリズムは整いません。毎日同じ時間に起床、食事、就寝すれば、身体に負担をかけることなくリズムを刻めることになります。

リズムを刻める

Q 同じ時間に就寝するのが難しい人たちもいますが。

A 人間の身体が生体時計を調節できる時間は1日当たり1時間程度と考えられています。例えば、日頃の睡眠不足を取り戻すために、明日は日曜日で休日だからといって、朝2時間も3時間も寝坊しますと、体内で時差ボケが起きてしまいます。

すると今度はその日の夜に睡眠が取れない可能性が出てきます。そして平日に満足な睡眠がとれなくなり、また休日になって朝長時間の寝坊を繰り返すと、どんどん体内時計がずれていきます。

入眠の時刻が、毎晩、遅い時刻にシフトしてしまうのです。休日の寝坊をきっかけにして夜型の生活に変わってしまう危険性があります。

Q 夜型の生活になって、慢性的な睡眠不足になったときはどうしたらいいですか。

A 昼寝は有効な手段と言えます。人間の身体は、午後1時~3時に眠くなるように出来ています。このときに10~30分程度の昼寝をすると、脳が短時間の休息を取れます。

脳がすっきりとして身体の活動も活発になります。しかし30分を超える昼寝は深い眠り(ノンレム深睡眠)に入るため夜間の睡眠に影響を与えます。こうなると眠気が改善されないばかりか、夜に眠れない事態を招きやすくなるので注意しましょう。

夜型の睡眠を改善するには、夜間に眠れた眠れないにかかわらず、朝の何時と一定の時間を決めて寝床から離れることが重要となります。それで昼間頑張って活動していると、一定の就床と決めた時間に、ちょうど眠気がでて眠れるようになります。

Q シフト勤務の場合はどうしたらいいですか。

A 体内時計の狂いを最小限にし、質のいい睡眠で睡眠不足を出来るだけ蓄積させないことが大切です。メラトニンの分泌リズムは太陽の光でリセットされることが分かっています。

また、昼夜逆転している場合でも、生活のリズムを崩さなければ睡眠の質は保てると考えています。

【提供:武田薬品工業株式会社

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