<ドクターズインタビュー>目覚めが悪い、夜間のトイレが増えたという人は要注意!睡眠時無呼吸症候群のリスクとは?

Interview 2015年10月02日(金)

<ドクターズインタビュー>目覚めが悪い、夜間のトイレが増えたという人は要注意!睡眠時無呼吸症候群のリスクとは?

夜間のトイレが増えた

ドクターズインタビューのコーナーでは、睡眠の専門家である全国のドクターに、睡眠に関する様々なお話を伺います。今回は、大阪市立大学大学院の稲葉雅章教授に、睡眠時無呼吸症候群についてお伺いしました。

Q “寝不足感”のある人は、ある病気があると可能性があると聞きました。

A 睡眠時無呼吸症候群(SAS)ですね。自覚症状として、熟睡感がないことや昼間の耐えがたい眠気が挙げられます。医学的には無呼吸(10秒以上の呼吸停止)をひと晩7時間の睡眠中に30回以上、あるいは1時間当たりに5回以上起こすとSASだと診断されます。

SASだと診断

Q 他に症状はありますか。

A 目覚めが悪く、注意力が散漫になったり、眠りが浅いため夜間のトイレの回数が増えたりします。また同居する家族に大きないびきを指摘されて分かることもあります。

睡眠中に無呼吸になると血圧が上昇し、脳に酸素が供給されなくなります。高血圧や脳梗塞、心臓病のリスクが上がります。ストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールの分泌が促進され、血糖コントロールが難しくなり糖尿病を悪化させることも分かっています。

高血圧症の患者さんが、服薬していて食事にも気をつけているのになかなか血圧が下がらない背景にSASが潜んでいることもあります。

Q 生活習慣病のリスクが増大するのですね。

A はい。睡眠は7~8時間ぐらいで生活の約3分の1を占めていますから、それが悪いと他の生活習慣病をはじめとする疾病に影響するというのは当然なわけです。睡眠時間だけに注目するのではなく、睡眠の質にも気を配る必要があります。SASは重症化すると窒息する危険もあります。

Q 睡眠時無呼吸症候群の治療にはどんなものがありますか。

A 軽症の場合は、減量や生活習慣だけで症状が改善することもあります。重症な患者さん(1時間当たりに20回以上の無呼吸・低呼吸)ではC-PAPという器具を使った治療を行います。

これは鼻に装着したマスクから空気を送りこむことによって、ある一定の圧力を気道にかける装置です。これで気道が確保されて鼻でスムーズに呼吸が出来るようになるのです。

医療機関では「睡眠外来」や「睡眠センター」のような専門の外来を設けている場合もあれば、内科、呼吸器科、循環器科、耳鼻咽喉科、精神科などで対応している場合もあります。

内科、呼吸器科、循環器科、耳鼻咽喉科、精神科

Q SASになりやすいタイプを教えてください。

A これまでSASは肥満の人がなるものと考えられてきました。しかし最近では肥満でなくてもSASになることが分かっています。

これには日本人特有の顔つきが関係していると言われています。具体的には首が太くて短く、顎が小さいという構造的なものです。もともとの気道の狭さに加え、加齢による筋肉の衰えやちょっとした体重の増加で更に気道が狭くなってしまう可能性が高いのです。

酸素が足りなくなるので、血圧が高い状態が持続します。むくみの酷い人もSASの危険性が高まります。足のむくみの酷い人は、横になっているときにそのむくみが首に移動してSASのリスクになることもあります。

Q C-PAPを使用すればSASは治りますか。

A 低酸素状態は改善されます。ですので、C-PAPで眠りが浅いなどの睡眠障害にも効果があるといえます。しかし運動や食事の生活習慣を改善することも同時にしなければなりません。なぜならSASを患う多くの人は肥満を抱えているからです。

SASは他の生活習慣病を誘発しますので、血糖コントロールや血圧コントロールも必要になってくるのです。C-PAPを使用し始めるとこのコントロールがしやすくなる効果もあります。

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