覚醒作用のあるホルモンATCHと体内時計、睡眠障害の関係は?

Topics 2015年08月10日(月)

覚醒作用のあるホルモンATCHと体内時計、睡眠障害の関係は?

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「明日は大事な試験だから朝7時に絶対起きなきゃ」と思って、目覚まし時計をかけておくと、6時50分ぐらいに勝手に目が覚めてしまうことってありますよね。あれにはどうやら理由があるようです。そのカギを握ると言われているATCHに迫ります。

ATCHの働きとは?

体内時計と深い関係があるホルモンにATCHがあります。これは「副腎皮質刺激ホルモン」のことで、強力な覚醒作用があるホルモンと言われています。

これまでATCHが分泌される時間は個々の体内時計によって厳密に制御されていると考えられてきました。一般的に、深い睡眠が多い午前3時頃まではATCHの分泌量は抑えられていて、明け方にかけて少しずつ増えていくのだそうです。

しかし、ある実験では、この一般論と全く異なる結果が出たそうです。どういうことかというと、体内時計とは関係なく、個人の意思によってATCHの分泌量または時間帯が変化するというのです。

自己暗示が効果的

実験では、①通常の起床時刻(9時)よりも早く(6時)起きてもらうと伝えてから寝てもらい、予定通り(6時)に起こす日、②通常通りに起床(9時)してもらう予定で寝てもらい、予定起床時刻よりも早く(6時)起こす日の2つの比較を行ったそうです。つまり、起きる時刻は同じでも、①は事前に知らされていて、②は知らせずに突然起こすという違いです。

その結果、①では起床時刻の1時間以上前にATCHの分泌量が急激に高まったのに対して、②では通常通りのATCHの分泌量と同等だったそうです。

これはATCHが自己暗示(いつもよりも早く起きるんだという思い)に反応して、分泌をするということを示していると考えられています。

睡眠障害の新たな治療法に役立つかも!

この研究結果は、まだ今回の実験でしか証明されておらず、その後、誰も同等の研究を行っていないため、「ATCHは体内時計と関係なく分泌される」ということが確証されたわけではないそうです。

とはいえ、もしもこの研究結果が正しいと認められた場合は、体内時計とは別の時計が私たちの体内に存在するということの証明になります。そして、別の時計の存在が明らかになれば、今まで解明できなかった睡眠障害の新たな治療法発見の手がかりになるかもしれません。

研究が進み、さまざまな睡眠障害で苦しむ人がひとりでも減ることを期待したいですね!

photo by photoAC

 

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