日々の動き方が老化の速さを決める!? 抗重力筋トレでアンチエイジング【宝田恭子先生のアンチエイジング カラダジム】

Health & Beauty 2015年07月30日(木)

日々の動き方が老化の速さを決める!? 抗重力筋トレでアンチエイジング【宝田恭子先生のアンチエイジング カラダジム】

抗重力筋トレでアンチエイジング

日々の生活の動き方があなたの老化のスピードを大きく変えてしまうということを知っていましたか?毎日のちょっとした体の動かし方を意識して、アンチエイジングに効果のある筋肉を鍛えるだけで見た目年齢に大きな差が出るようです。“歯科医視点のアンチエイジング”で全国での講演、書籍出版、テレビ出演と活躍する宝田恭子先生にお話を伺いました。

宇宙飛行士の実験も証明“日々動くこと”の大切さ

――日々の生活の動きが老化に影響を与えるのでしょうか?
宝田先生:以前宇宙飛行士さんの健康管理のための実験で、被験者を無重力に近い状態、つまり寝た姿勢で長期間過ごしてもらったところ、血液検査の数値が糖尿病患者さんより悪くなってしまったというデータが出ています。血管に圧がかからず血液の流れが悪くなってしまうからですね。

私達は日々の生活で体を良く動かすだけで、血流を良くして新陳代謝を活発にします。私たちの体では、心臓から出た血液が血管を流れていき、毛細血管を通して細胞の隅々まで酸素や栄養素、ホルモンを運びます。一方で老廃物と二酸化炭素を回収する働きをします。これが活発に行われることがとても重要なのです。

生活の動きが老化に影響

――体を動かさないことがよくないのですね。
宝田先生:立っているか座っているかでも全然違いますよ。立っていればそれだけで、足の先まで行った血液を上に上げるという努力をしているわけです。座っていると、骨盤のあたりで血流が停滞してしまいますよね。

いっぽうで、小さな動作、例えば笑うとか噛むとかでも筋肉は動き血流も変わりますから、毛細血管の近くにある細胞が酸素や栄養をとりやすくなります。そうして新陳代謝が進めば、元気な細胞が増えていくことになりますよね。

“抗重力筋”を鍛え、“深呼吸”で筋肉に酸素供給

――オフィスで座りっぱなしで、忙しくて運動もできないというひとも多いですよね
宝田先生:そうですね。だから、ふだんの生活を少し変えるだけで良いと思います。日々の動きのなかで抗重力筋という筋肉を鍛えることを意識することから始めてください。抗重力筋というのは、重力に抵抗している筋肉です。

例えば太もも(大腿四頭筋)、それからふくらはぎ、そして背筋です。抗重力筋は、20歳頃から毎年落ちてきます。それが60歳を過ぎた頃から、筋肉の落ち方が急速になります。お腹だけ出っ張っていて、足だけ細いおじいちゃん、おばあちゃんが抗重力筋の衰えた方です。

それから、深呼吸が効果的です。私も必ずトレーニングに深呼吸を取り入れています。呼吸をすると酸素はまず脳に使われ、次に臓器です。筋肉への酸素の供給は後回しになります。だから、筋肉の細胞の隅々まで酸素を行きわたらせるには、深呼吸が手っとり早いのです。

毎日の“生活の動き”にちょっとだけ“負荷”をかける

――毎日の生活の工夫で、アンチエイジング効果のある方法とはどのようなものですか?
宝田先生:まずは、通勤のときに、とにかく早く歩く。自分で決めた距離だけでよいと思います。私は毎日、駅の乗り換えのときに小走りで駆けて、階段を一段抜かしで上がっていきます。

そうすれば乗り換えの電車に間に合いますから。電車に乗ったら深呼吸をして、体の隅々まで酸素を行きわたらせます。これを何十年も続けています。

それから、抗重力筋を鍛えるにはスクワットが効果的です。私は1日の中で合計すると60回くらいやっています。高齢の方と話していると「スクワットをするのは無理」と言われることもあるんですけど、「それなら、トイレの便座から立ち上がる途中の姿勢で10秒止まってみて」って。これでトイレに行くたびに筋トレできますよね。これで普段使わない抗重力筋に負荷がかかります。

――ほかに、生活に取り入れられるトレーニングはありますか?
宝田先生:ペットボトルを使った深呼吸です。足を肩幅に開いて立ち、「ほーっ」と声を出しながら息を吐き切ります。次にペットボトルをくわえて息を吸い込みます。ペットボトルの変形は気にせず、口元やおへそまわりに負荷がかかったと感じればOKというトレーニングです。

このトレーニングは、表情筋を鍛えながら、大腰筋というインナーマッスルにも負荷のかかるものです。続けると口元や首、体幹まで鍛えることができます。

宝田先生のイラスト
ペットボトルトレーニングをする宝田先生のイラスト(名刺に印刷してある)

老化は“ミスコピー”のようなもの

――毎日の動き方の工夫が体のアンチエイジングにつながるのですね。
宝田先生:私たちの体の中の細胞はどんどん入れ替わっています。肌のターンオーバーが約28日というのは有名ですが、骨を形成する骨芽細胞は生まれてから壊れるまで90日、肝臓は60日。私たちの体はすべて、日々生まれ変わっているのです。

以前、「老化って何?」と小学生に聞かれたときに、「ミスコピー」という言葉で説明したことがあります。(細胞の)コピーをミスしてしまって、最初のものと比べたら何が書いてあるのかも分からず汚くなってしまっている…、これが老化です。

きちんとした生活をしていればミスコピーも少ないですよね。逆に、不規則な生活や運動不足で体に悪いことばかりしているとミスコピーが繰り返されて老化してしまいます。

動き方の工夫

近所では、“筋トレ歯科医”と呼ばれる

――先生にお聞きしたトレーニングなら忙しい毎日でもできそうな気がします。
宝田先生:毎日のちょっとした動きを工夫するだけで、筋肉のトレーニングになります。これを習慣にするのがよいと思います。実は、宝田歯科医院は、近所で筋トレ歯科医と呼ばれているのですが、患者さんにも自分の普段の生活にちょっと負荷をかけていくトレーニングを勧めています。

「朝から疲れちゃう」なんて考えずに、細胞にフレッシュな酸素と栄養素を与えているんだなって思うと、前向きに取り組めると思いますよ。ぜひ工夫して、日々の生活のなかにアンチエイジングの筋トレを取り入れてみてください。

5つの姿勢がキレイをつくる
『5つの姿勢がキレイをつくる』 美人時間ブック
2015年7月17日より発売
宝田 恭子著

【プロフィール】
宝田歯科医院 院長
日本アンチエイジング歯科学会常任理事

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

体内時計クイズ ~あなたはどのくらい知っている?~

寝る前にお茶やコーヒー、タバコなどをとるのはなぜよくないのでしょうか?

正解はこちら
整えよう、体内時計。自然な眠りと朝の目覚め。体内時計.jp
ネムジム食堂