体内時計は全身に存在する?

Topics 2015年05月06日(水)

体内時計は全身に存在する?

体内時計は全身に存在する?

体内時計は、どこにあるのでしょうか。実は全身の細胞に個々に体内時計は、独立して存在しています。

無数の体内時計を指揮するのが、脳の視交叉上核

各々の細胞が、最も活動すべき時刻に活動をして、休息して回復を待つべき時刻には休息状態に入ります。そのために全身の細胞に独立した体内時計はあるのです。この無数の体内時計がずれないようにしているのが、脳にある視交叉上核です。全身の個々の細胞にある体内時計が、各家庭にある電波時計だと考えるなら、視交叉上核は、時計が正しい時刻を刻むように修正の信号を送る電波塔のような役割をしています。さらにこの視交叉上核の機能を助けているのが、やはり脳にある松果体から分泌されるホルモンであるメラトニンです。

体内時計を生み出す、時計遺伝子とは

もっと細かく身体のなかを見ていくと、その体内時計を生み出しているのは時計遺伝子だということになります。ヒトの遺伝子の数は21787個ではないかと2004年10月の英科学誌ネイチャーに掲載されました。2万個を超える遺伝子のなかで、時計遺伝子は20個ほどが見つかっています。

時計遺伝子の役割は、タンパク質の合成

遺伝子は、私たちの細胞のなかで絶え間なく働いています。それぞれの遺伝子の主な役割は、それぞれがタンパク質の合成をする際の設計図として機能することです。遺伝子自体は、設計図で、実際の役割は作り出されたタンパク質が担います。細胞の形や動きに関わるタンパク質、酵素として働くタンパク質、センサーとして働くタンパク質、情報を伝えるタンパク質など、細胞のなかでは絶え間なく多くの種類のタンパク質が、遺伝子の設計図に基づいて作られているのです。その中でも、体内時計の部品となるタンパク質を設計する遺伝子を、時計遺伝子と呼びます。

時計タンパクが、細胞のリズムを作り出す

時計タンパク質の役割は、およそ24時間の周期を刻むリズムを細胞のなかに作り出すことです。例えばピリオドと呼ばれる時計タンパク質の量は、明け方に最も量が多く、夕方に少ないというリズムを刻んでいます。こうした時計タンパク質の量の増減のリズムを基準として、他の遺伝子の活動のリズムが刻まれていきます。時計遺伝子だけは、タンパク質を合成する1日のリズムを自分で作り出せるのです。他の遺伝子たちは自分だけでは、いつタンパク質を作り出すのかを制御できません。時計遺伝子が作り出すリズムに依存しています。

各細胞の時刻を修正するのが、視交叉上核

この時計遺伝子が作る1日のリズムを、ほとんどの細胞が持っています。こうして個々の細胞には体内時計が備わっているのです。個々の細胞単位の体内時計は、それほど正確ではありません。24時間のなかで、いつ活動し、いつ休息するか。歩調はバラバラです。細胞ごとの時計の針をそろえる役割は、冒頭で紹介した脳の視交叉上核が受け持っています。視交叉上核は、必要なときに、全身の時計にシグナルを送り、細胞の時刻のズレを修正しています。

体内時計が乱れると各細胞の働きがバラバラになり、体調を不良が起きる

ピリオドという時計タンパク質は早朝に量が多くなるはずですが、体内時計の夜型化が発生してしまうと、お昼ぐらいの時刻にその量がピークになるようにリズムがずれてしまいます。 そうすると、時計遺伝子に依存している他の遺伝子の活動も、夜型の方向にずれてしまいます。臓器の細胞にある体内時計も、ばらばらに働くようになり、それが体調不良や、病気の発症の引き金となります。健康を保つためには、ピリオドタンパク質が早朝に量が多くなる本来の体内時計のリズムに戻す必要があります。そのためには、すべての体内時計の司令塔である視交叉上核が24時間を把握できるようにする必要があります。

体内時計リセットの鍵は、朝の光

体内時計は、ほったらかしでは24時間を正確に刻むことはできません。朝の光が、視交叉上核の時計の針を正常な24時間にリセットします。朝の光を受け、視交叉上核は、全身の時計にシグナルを送り、それぞれ細胞の時刻のズレが修正されていきます。

体内時計を正常に動かすため、まず目覚めたら、朝の光を浴びましょう。

参考書籍
『体内時計のふしぎ』 明石真 山口大学時間学研究所教授 光文社
参考インタビュー
山口大学時間学研究所教授 明石真先生

【提供:武田薬品工業株式会社

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