私達の身体のリズムを刻む体内時計

Topics 2015年05月01日(金)

私達の身体のリズムを刻む体内時計

目覚まし時計

私たちの身体は恒常性(ホメオスタシス)によって守られています。恒常性とは、生命体が外の環境の変化にさらされたとしても、生理的な状態を一定に保つ機能です。例えば、運動や入浴で体温が一時的に上がっても、私たちの身体は恒常性が働いて、すぐに37度前後の平熱に戻ります。身体が傷ついても、恒常性が働いて傷を修復します。この恒常性を維持するために、体内時計は極めて大きく関わっています。

体内時計と恒常性の関係とは

体内時計と恒常性の関係を、食事を例にお話しします。私たちの血中のグルコース(ブドウ糖)はエネルギーとして必要なのですが、濃度が高くなると、毒性を持ちます。血管へのダメージは、脳卒中、心筋梗塞、高血圧などの病気として現れます。血中の糖度の高さは、糖尿病として現れます。グルコースの毒性を回避するために、すい臓からインスリンというホルモンが分泌されます。インスリンはグルコースの血中濃度を適度な一定濃度に保つために作用します。これが恒常性の一例です。

生活リズムを身体に刻む、体内時計

私たちの体内時計は、太古の昔から人間の生活リズムに合わせて時刻を刻んできました。朝起床して、決まった時刻に食事を摂取して、夜には眠るというリズムです。この体内時計のリズムは、数万年にわたり人間の遺伝によって伝えられてきました。体内時計は、身体のあらゆる臓器、あらゆる細胞に存在します。体内時計は数万年の間、人類の生活リズムを身体の隅々に刻んできたのです。

体内時計に逆らった生活習慣は、病気の原因となる

では、夜間など本来食事を摂るにはふさわしくない時刻に食事を摂ると、私達の身体はどうなるでしょうか。夜は、インスリンは本来なら分泌される時間帯ではありません。すい臓の細胞にある体内時計は、日中に多くインスリンを分泌させるようにプログラムされているため、恒常性のぜい弱が起こります。

インスリンは分泌されず、グルコースの毒性が表れて、血管系にダメージを与え続けることになります。これが睡眠障害によって起こる、高血圧、脳卒中、心筋梗塞の原因です。また、本来なら働くはずのない時間帯に、インスリンを出さなくてはならないのですから、すい臓のβ細胞(インスリンを分泌する細胞)は酷使されて、死滅に向かいます。すい臓のβ細胞の死滅が、すなわち糖尿病です。これが、睡眠障害が招く糖尿病の理由です。

体内時計が作る身体のリズムに合わない食事、活動は、体内時計そのものを混乱させ、恒常性を乱してしまうのです。夜型の生活は、その典型例でしょう。睡眠障害が、あらゆる病気の引き金になるのは睡眠の時間帯には休んでいるはずの身体や脳の細胞に負担をかけるからなのです。体内時計が刻む自然の身体のリズムを、私たちは大切にしなければならないのです。

参考書籍
『「病気の原因は「眠り」にあった』 宮崎総一郎 滋賀医科大学特任教授 実業之日本社
『奇跡のホルモンメラトニン』ラッセル・J・ライター&ジョー・ロビンソン 監修/服部淳彦/聖マリアンナ医科大学講師 講談社
『驚異のメラトニン』ウォルター・ピエルパオリ ウィリアム・リーゲンソン 養老孟司監修 保健同人社
『体内時計のふしぎ』 明石真 山口大学時間学研究所教授 光文社

【提供:武田薬品工業株式会社

体内時計クイズ ~あなたはどのくらい知っている?~

眠くなってから床につく方がよいのはなぜでしょうか?

正解はこちら

快眠キュレーターが厳選!!「快眠グッズ」

たった5分!即効性抜群の快眠ストレッチ
整えよう、体内時計。自然な眠りと朝の目覚め。体内時計.jp
Nelture
ネムジム食堂