メラトニン不足は、糖尿病を引き起こす要因になり得る

Topics 2014年12月12日(金)

メラトニン不足は、糖尿病を引き起こす要因になり得る

糖尿病と睡眠不足の関係

体内で作られる睡眠を司るホルモンである、メラトニンが睡眠不足などによって、体内に不足すると、糖尿病を発症しやすくなるという医学的な調査が、2013年4月にアメリカで発表されました。

体重の増加を防ぐメラトニン

メラトニンは脳の松果体から分泌されるホルモンです。夜になって暗くなると、身体が暗さを感知して、盛んに分泌されます。そして自然な睡眠へと誘います。

インスリンは血糖を下げるホルモンです。インスリンを分泌する膵臓(すいぞう)β細胞にも、メラトニンの受容体があり、メラトニンがカロリー代謝や、そのカロリー代謝を良くすることによって、メラトニンが体重の増加を食い止める働きをしている可能性は、これまでにも指摘されていました。

メラトニンの分泌が少ないと、糖尿病のリスクが上がる!

2013年の研究は、アメリカの女性看護師およそ12万人の追跡調査をもとに、メラトニンと糖尿病の発症リスクの関係性を調べたものです。

2000年に18,743人から血液と早朝の尿を採取して、凍結保存しました。その後、2012年までの追跡調査の期間に、新たに糖尿病になった370人と、糖尿病にならなかった370人の、凍結保存してあった尿を解凍して、尿に含まれるメラトニンの分泌量を測定したのです。

その結果、メラトニンの分泌量がやや少ないグループの糖尿病の発症リスクは、1.33倍、メラトニンの分泌量がとても少ないグループでは2.31倍と高い数値を示しました。

この研究調査では、健康な時に、あらかじめ採取しておいた尿のなかのメラトニン量と、その後に新たに発症した糖尿病との関係を調べています。

よって、糖尿病が発症してから、メラトニンの分泌量が減るのではなく、もともとメラトニンの分泌量が少ない人は、糖尿病を発症してしまうリスクが高いことが明らかになりました。

メラトニンの分泌のために、朝の光で体内時計リセット

このようにメラトニンは睡眠を司り、体内時計を調節する働きをしている他にも、糖尿病の発症を抑えるように体内で働いていることが分かってきました。

体内時計を整える働きをするメラトニンですが、放っておけば増えるというものではなく、起床したら外光を浴びて、体内のメラトニンをいったん消失させ、日中に活発に活動して、夜には暗い環境で過ごすことによって、暗さを感じると分泌されるメラトニンを体内に増やす生活を送ることが大切です。

体内時計は、起床したときに外光を浴びてリセットすることで、その日の夜のメラトニンの分泌がうながされます。

健康な人生を過ごすためにも、体内時計を整えて、メラトニンをきちんと分泌させるように、生活のリズムに心を配りましょう。

参考文献
朝日新聞の医療サイト『アピタル』
参考書籍
『「病気の原因は「眠り」にあった』 宮崎総一郎 滋賀医科大学特任教授 実業之日本社

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