睡眠と体内時計を司るホルモン「メラトニン」

Topics 2014年12月05日(金)

睡眠と体内時計を司るホルモン「メラトニン」

体内時計を司るメラトニン

メラトニンは、人の体内で作られているホルモンです。ホルモンとは一体何なのでしょう。

ホルモンは、アミノ酸から作られる

ホルモンは主にタンパク質に含まれるアミノ酸から体内で合成されます。ホルモンを作る細胞と、ホルモンの影響を受ける細胞は別々のところにあるケースがほとんどです。

たとえば腸管で作られたホルモンが脳に働くなどの特徴があります。原料となるタンパク質は、肉類、魚類、豆類、乳製品などに多く含まれています。ホルモンの分泌を良くするためには、食事に気をつけなくてはなりません。

インスリンもホルモンの一種

インスリンは、主に血液中のブドウ糖、血糖を下げる働きをします。血液中のコレステロールを原料として、ステロイドホルモンが作られます。別名は副腎皮質ホルモンです。

作られる場所は、副腎や卵巣・睾丸などです。膠原病や、リウマチやその他の免疫の病気、気管支喘息、アトピー性皮膚炎などの治療に使われる副腎皮質ステロイドホルモン薬は、このステロイドホルモンを人工的に合成した薬です。アミノ酸のチロシンが2つくっつき、それにヨードが3個または4個つくと甲状腺ホルモンとなります。

ホルモンは、バランスを保つことが重要

ホルモンは体内には驚くほど微量しか存在しません。大型プールいっぱいの水が、体液(主に血液)と想定すると、ホルモンはスプーン一杯分程度しか存在しないのです。

ホルモンバランスという言葉が示すように、体内に存在させておくホルモンは、多過ぎても、少なすぎても、身体には不都合が生じます。人の身体は、ホルモンの生産量と消費量の微妙なバランスを絶妙にとっているのです。

トリプトファンからメラトニンの原料であるセロトニンが生成

アミノ酸からいきなりメラトニンが作られるわけではありません。アミノ酸の一種であるトリプトファンを原料にして、まずはセロトニンが生成されます。

セロトニンは身体の中におよそ10ミリグラムあり、そのうちの90パーセントは消化管粘膜に存在しています。血液の血小板の中に8パーセントが、脳内には2パーセントだけが存在します。消化器の粘膜では、整腸の働きをします。腸の粘膜のセロトニンが多すぎると下痢の原因となり、少なすぎると便秘の原因になります。

血小板で働くセロトニンは、血管収縮、血液凝固などを調整しています。脳内で働くセロトニンは、感情をコントロールして精神を安定させ、活発な活動ができるように脳を調整しています。

暗さを感じるとセロトニンからメラトニンへ

このセロトニンを原料として、メラトニンは合成され、暗さを感じると分泌されます。メラトニンは、松果体ホルモンです。松果体ホルモンといえば実際にはメラトニンのことを指します。松果体は脳の中央の、2つの大脳半球の間に位置し、2つの視床体が結合する溝にはさみ込まれた場所にあります。ここでメラトニンは作られます。

体内時計はメラトニンによって調節されている

体内時計の仕組みにより、起床してから14~16時間後になるとセロトニンはメラトニンへと変化して、松果体から分泌されるのです。

メラトニンは暗い時間帯の長さ、つまり昼夜情報や、夏と冬で変わる日中の長さに対応して、時間情報や季節情報を脳と身体に伝えるシグナルの役割を果たしていると考えられます。

メラトニンは松果体から脳全体に降り注ぐように分泌されます。脳の視交叉上核には、メラトニン受容体(分泌物質の受け取り口)が豊富に存在し、体内時計は、メラトニンによって調節を受けていることが分かります。

睡眠を司るホルモン、メラトニン

メラトニンは、睡眠を司るホルモンとして知られています。メラトニンの作用をとらえるときには、睡眠誘発作用よりも、体内時計の睡眠のリズムを整える作用にこそ注目するべきでしょう。メラトニンは眠くなるホルモンですが、睡眠のリズムを整える働きをしているホルモンなのです。

毎日の良質な睡眠のためには、メラトニンによって体内時計を整えることが大切です。

参考書籍
『睡眠と健康』宮崎総一郎/滋賀医科大学特任教授・佐藤尚武/滋賀短期大学学長
NHK出版
『「病気の原因は「眠り」にあった』 宮崎総一郎 滋賀医科大学特任教授 実業之日本社

【提供:武田薬品工業株式会社

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