光を使って神経の活動をコントロールすると、睡眠誘導ができる?

Medical 2014年11月29日(土)

光を使って神経の活動をコントロールすると、睡眠誘導ができる?

太陽の光を浴びている女性

ナルコレプシーという睡眠障害があります。これは「居眠り病」などと揶揄されることもあり、日中に突然、抗えないほどの強烈な睡魔に襲われるというもの。今回ご紹介する実験は、この原因不明の病気の解明に一筋の光を差したのかもしれません。

睡眠誘導の実験

「光スイッチでマウスのノンレム睡眠誘導に成功」――自然科学研究機構 生理学研究所と科学技術振興機構(JST)が数年前に共同発表したプレスリリースの見出しです。

このマウスの実験が、人間の睡眠障害であるナルコレプシー(日中に突然、強烈な睡魔に襲われる病気)を引き起こす神経回路の解明につながるのではないかと期待されているのだそうです。

一体、どういうことなのか? 少し複雑な内容ですが、できるだけ噛み砕いて解説してみたいと思います。まず、ナルコレプシーは覚醒に関わる「オレキシン神経」と呼ばれる部分が関連して突然の睡眠または脱力発作が起きると考えられています。

オレキシン神経とはなにか?

ナルコレプシーは、10~30代で1,000人に1人という割合で発症すると言われています。この実験は、簡単に言えばナルコレプシーに深く関わるオレキシン神経の詳細に迫る、というものです。

オレキシン神経は、脳の覚醒に関わっているということは判明していましたが、具体的にどのような働きをする神経なのか、その詳細はわかっていなかったのだそうです。

そこで行われた実験が「光スイッチ」と呼ばれる、光を使って神経の活動をコントロールする技術を用いてマウスのオレキシン神経を操作するというもの。それによって、オレキシン神経の実態を浮き彫りにしようとしたということです。

ナルコレプシーの解明に期待

具体的に行われたのは、光スイッチでマウスのオレキシン神経の活動を1分間だけ抑制するというもの。そうしたところ、少しずつマウスの脳波が入眠状態を示し、筋肉の活動が弱まり、ノンレム睡眠(深い睡眠)の状態になったそうです。

これは言ってみれば、ナルコレプシーと同様に、突然深い睡眠に入る状態と同じです。しかし実験では、ナルコレプシーではみられる突然の脱力発作やレム睡眠などは出現しなかったそうです。

ただ、この違いなどを1つの手がかりにオレキシン神経とナルコレプシーの関係の解明が進むものと期待されているようです。

睡眠に関する研究はまさに日進月歩。ナルコレプシーに悩む人のためにも1日も早く解明してほしいものです。

Photo by Julie Krawczyk (German)

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