寝ながら勝手に体が動く睡眠障害Part 1

Topics 2014年09月07日(日)

寝ながら勝手に体が動く睡眠障害Part 1

立っている女性

眠っている間に、立ち上がったり、歩いたり、食べたりしてしまう、「夢中遊行症」。大脳が休息状態にあるノンレム睡眠時におこる睡眠障害の一種です。

「夢中遊行症」について、詳しく解説いたします。

脳の休息“ノンレム睡眠”と筋肉の休息“レム睡眠”

眠りは、ノンレム睡眠とレム睡眠から成り立っています。まず、入眠すると、段階の1と2の浅いノンレム睡眠に入ります。その後、段階3と4の深いノンレム睡眠へと移行していきます。

このノンレム睡眠を経て、レム睡眠へと移行し、脳や自律神経の活動は活発で、おもに筋肉を休めるための睡眠状態に移っていきます。

ノンレム睡眠は、おもに脳を休息させている睡眠状態です。大脳が休息状態にあり、筋肉は活動できる状態です。ノンレム睡眠では、成長ホルモンの分泌が行われ、免疫機能を活発化しています。

ノンレム睡眠の間に、体が勝手に動く!?

「夢中遊行症」という睡眠障害の症状があります。覚醒障害の一種で、深いノンレム睡眠から生じる寝ぼけの状態です。寝ぼけて、立ち上がったり、歩いたり、食べたり、ときにはトイレ以外の場所に排泄をしてしまったりする症状を起こします。

この「夢中遊行症」は一般的には、寝ぼけているとみられる症状です。小児期から小学低学年の子どもに多く見られるのですが、大人になっても夢中遊行症を発症する人はいます。本人は眠っている状態で、体が勝手に動いてしまう症状です。

ノンレム睡眠時のため、本人は行動を記憶していない

夢中遊行症に陥っているときは、何らかの覚醒刺激を受けたものの、十分に頭が起きていない状態にあります。ノンレム睡眠状態にあるので、脳は十分に機能していません。

目を開いていることが多く、他人からは起きて活動しているように見られます。しかし目はすわり、うつろな表情で、はっきりと覚醒させることが困難です。ときには部屋の外や、家の外に出て行ってしまうこともあります。

周囲の人が止めようとしても、本人は覚醒していないので、理解ができず、トイレ以外の場所に排泄したり、外出してしまったりという行動を止められません。

寝ぼけて行動している間のことは、覚醒した後の本人は、ほとんど記憶していないのも特徴です。

過度の心配はいりませんが、事故には気をつけましょう

夢中遊行症は、幼児から小学低学年頃の子ども時代にはよく見られます。しかし、危険が及ばないように親などの周囲の人たちが気をつけてあげれば、問題はありません。小学高学年頃の年齢になると自然と治っていくケースがほとんどです。

ただし、大人になっても夢中遊行症が治まらないときや、治ったはずの夢中遊行症が、大人になってから再発するとなると、治療の対象となります。

夢中遊行症で気をつけなければならないのは、事故です。階段を降りたり、登ったりしているときの転落事故や、勝手に外出してしまうときの転倒や、ときに交通事故などに遭遇してしまう危険があるからです。

夢中遊行症は、睡眠障害の一種です。

睡眠の専門医の治療を受けることをお勧めします。

参考文献
『誰でもスグできる睡眠障害で眠れない夜の不安をみるみる解消する200%の基本ワザ』
東京医科大学教授医学博士/井上雄一著 日東書院

Photo by Peter Alfred Hess

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