寝る前のビールの飲み過ぎは睡眠に良くない? アルコールと睡眠の関係とは

Topics 2014年08月26日(火)

寝る前のビールの飲み過ぎは睡眠に良くない? アルコールと睡眠の関係とは

ビール

暑くて寝苦しい日が続いていますが、みなさんは体調を崩していませんか? この時期、仕事や家事を終えて、冷えたビールで一日を締めくくるという方もいらっしゃることでしょう。

杯を重ねていくことで心地よい眠気が訪れ、いつの間にかそのまま眠ってしまうことも多いかと思います。このような心地よい入眠の経験から、アルコールを睡眠薬代わりに利用する方も少なくありません。

ところが、この寝酒を睡眠薬代わりにすることは睡眠の質や量を悪化させるばかりでなく、睡眠時の無呼吸を悪化させることが疫学研究などから分かっています。今回は睡眠とアルコールの関係をみていくことにしましょう。

日本は世界的に見て「寝酒」愛好家が多い

みなさんもすでにご存知のように、就寝前にリラックスすることは入眠を促すために非常に有効です。しかし、「仕事や家事、子どものストレスでイライラ。昼間のストレスを就寝時まで引きずってリラックスなんてできない」という方も多いことでしょう。

そんな時、寝酒は心身をリラックスさせ、心地よい眠りに導いてくれる魔法の水といっても良いかもしれません。欧米にも就寝前にお酒を飲む「ナイトキャップ」という文化がありますが、実は、複数の疫学研究から日本人は世界的に見て寝酒をする人の割合が高いことが分かっています。

日本人を対象にした研究では、寝酒を週 1 回以上する男性は 48.3%、女性は 18.3%。日本を含む世界10ヵ国を対象にした調査によると、睡眠のためにアルコールをとる人の割合は10ヵ国平均で19.4%だったものの、日本は30.3%という高い割合を示しています。

アルコールは入眠までの時間を短くするが、睡眠の「質」、「量」とも悪化させる

さて、このように心地よい眠りを誘ってくれる就寝前のアルコール摂取ですが、一体睡眠にどのような影響を与えるのでしょうか。さまざまな研究から、飲酒した夜は入眠するまでの時間が短くなることが分かっています。

しかし、眠りの「質」を見ると、睡眠全体の中で浅いノンレム睡眠が増え、特に睡眠後半にこの浅いノンレム睡眠が増加します。

連続5日間、就寝前に飲酒した場合は、日を追ってこの睡眠形態が増加。さらに、睡眠時間が減少するなど、長期的には飲酒が睡眠の質と量を悪化させ、熟睡感を低くしていることが分かりました。

習慣から寝酒の量も徐々に増え、睡眠時無呼吸の症状を悪化させる

さらに、睡眠前の飲酒は、睡眠の質・量の悪化に加えて、睡眠時無呼吸症候群の身体に重大な負荷をかけることになります。

睡眠時無呼吸症候群を持つ人が、飲酒をして就寝した場合、最低酸素飽和度の低下や無呼吸状態の時間が伸びることも分かっています。

アルコールは、寝酒として「少したしなむ」程度と決めていても、慣れが生じてくると摂取量が増えていくことがよく知られています。

質の良い睡眠のためには、寝酒に頼らず、まず定期的な運動や規則正しい食生活を心掛けることが重要です。それでも、睡眠障害が治らない場合は、早めにお医者さんに相談することをお勧めします。

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