睡眠時間は短かすぎても、長すぎてもいけない!?

Topics 2014年07月09日(水)

睡眠時間は短かすぎても、長すぎてもいけない!?

睡眠時間とうつ病の関係

睡眠時間は長いほうが良いと思っていませんか。

2000年に発表された保健福祉動向調査によると、入眠困難、睡眠維持困難、早朝覚醒のうちの1つでも抱えている人は、うつ病の発症率が高いことが分かりました。この調査の分析結果では、睡眠時間とうつ病の相関関係が示されています。睡眠時間が6時間より短い人ほど、うつ症状が悪化していたのです。

睡眠時間が長ければうつにならないか?

では、睡眠時間が長ければ、うつ病にならないのかというと、この調査は意外な結果を示しています。

睡眠時間が8時間よりも長い人でも、うつ病の発症リスクは高かったのです。

うつ病は、自殺のリスクを伴う精神疾患です。

また、青年期に限定して調査すると、睡眠時間が短い人ほど自殺念慮(死にたいと思う気持ち)が高く、自殺企図(自殺を実行に移す)も高いことが分かりました。

睡眠時間が6時間より短いと死亡リスクは1.12倍、8時間より長くなると1.30倍!

睡眠時間と主な病気に関するその他の調査もみてみましょう。

睡眠が不足すると、肥満、糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病や、心筋梗塞、狭心症、がんなどのリスクが高くなることは知られていました。

日本を含む世界8カ国の138万2千999人を3年以上にわたり、追跡調査したところ、睡眠時間が6時間より短いと死亡リスクは、睡眠時間が7時間前後の人たちに比べて1.12倍に、8時間より長くなると、睡眠時間が7時間前後の人たちに比べて1.30倍に高まるという結果でした。

死亡リスクが最も低いのは、睡眠時間が6.5~7.4時間のグループ

日本人のがんと生活習慣との関連性を調べた調査があります。

40歳~79歳の10万4千10人をおよそ10年にわたって追跡調査したところ、死亡リスクが最も低かったのは睡眠時間が6.5~7.4時間のグループでした。睡眠時間がこれより短いか、あるいは長くなると死亡リスクが高くなると言えます。

睡眠時間が約7時間のときの死亡リスクを1とすると、睡眠時間が4.5時間未満の人は、男性で1.62倍、女性で1.60倍になります。睡眠時間が9.5時間以上になると、男性で1.73倍、女性で1.92倍となります。

なぜ睡眠時間が長いと、死亡リスクが高まるのか

睡眠時間が短いと、肉体が回復しないため、死亡リスクが高まることは説明がつきます。

しかし、睡眠時間が長い場合も死亡リスクが高まる理由はまだ解明されていません。

推察では、精神的、肉体的に健康が損なわれているから、結果的に睡眠時間が長くなっているのではないかという説があります。睡眠時間は7~8時間が健康に良いと結論づけるより、規則正しい生活をしていると、睡眠時間が7~8時間に落ち着くのではないかとの説もあります。

まずは、規則正しい生活を送り、適度な睡眠を取ることを心がけることが重要であると言えるでしょう。

●睡眠時間が6時間より短いと死亡リスクは1.12倍、8時間より長くなると1.30倍!

●死亡リスクが最も低かったのは睡眠時間が6.5~7.4時間のグループ

●睡眠時間を決めるではなく、まずは規則正しい生活を

【参考】
『睡眠と健康』宮崎総一郎/滋賀医科大学特任教授・佐藤尚武/滋賀短期大学学長
NHK出版

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