眠れないから1杯……は大間違い!知っておきたいお酒と睡眠のカンケイ

Topics 2014年07月05日(土)

眠れないから1杯……は大間違い!知っておきたいお酒と睡眠のカンケイ

睡眠前の飲酒

ベッドに入ってもなかなか眠れないので、冷蔵庫から缶を取り出してプシュッ……としながらこの記事を見ているアナタ!ここから先も要チェックですよ。

アルコールの作用でしっかり寝ているつもりになっていた!

眠くならないときは、お酒を飲んでしまえばよく眠れる、と多くの人が思っているのではないでしょうか。しかし、お酒を飲んで眠ると、睡眠が浅くなってしまいます。お酒は良質な睡眠を妨げてしまうのです。

実は、飲酒して眠ることは、体の睡眠機能が働いて眠るのではなく、いわば脳に麻酔をかけているようなものなのです。

睡眠をとるためには、脳の働きによる「睡眠-覚醒リズム」が正しく働く必要があります。睡眠-覚醒リズムは、眠る脳(大脳)と、眠らせる脳(脳幹)の連携で起こります。

脳幹と大脳は神経でつながっており、脳幹からの眠らせる信号が発動すると、大脳は休息に入ります。大脳は判断や優先順位などを考えている高いレベルの脳です。

飲酒によるアルコールの作用は、このリズムを働かせるわけではありません。脳幹と大脳の両方に麻酔をかけるようなもので、睡眠ではなく、脳と体を麻痺させているだけなのです。

一見、眠っているようにみえても、正しい睡眠をとっているわけではないのです。

加えて、毎晩のように飲酒に頼って眠りにつこうとすると、ヒトはアルコールに耐性を持っていくので、体が慣れて、酔わなくなってきます。すると、深酒をしなければ眠りにつけないという悪習慣に陥る可能性があります。酒量が増えるうちに、アルコール依存症になる危険も高まります。

トイレが近くなるので、さらに眠れない!

また、アルコールは尿意にも影響を及ぼします。

睡眠中は通常、尿を作らないようにするホルモン=抗利尿ホルモンが働きます。これは脳の視床下部で合成され、脳下垂体の後葉に貯蔵されるホルモンで、腎臓からの水分の再吸収をコントロールしています。眠っているときは、起きているときの4分の1程度しか尿を作らないように作用します。

就寝中にトイレに行かなくて済むのは、抗利尿ホルモンが働いているおかげです。しかし、アルコールは、この抗利尿ホルモンの働きを抑制してしまいます。

お酒を飲んで眠ると、体内のアルコールが少なくなってきた頃から眠りが浅くなるのに加えて、2~3時間に1回は尿意を催し、目が覚めることになります。当然、熟睡できなくなってしまうのです。

いびきをかいているなら、さらに熟睡できなくなっているかも

また、お酒を飲むといびきもかきやすくなります。アルコールが筋肉を弛緩させるため、舌の根が気道に落ち込みやすくなり、気道が塞がれるためです。塞がれた狭い気道を空気が通るたびに、気道音が振動していびきとなります。空気の通り道が狭くなっていて、酸素を十分に取り込めないために、熟睡できなくなる要因になります。

さて、自分の生活を振り返ってみましょう。お酒を飲んで眠りについた翌日に、結局疲れが残ってしまっていることはありませんか? それは、これまでに紹介した理由により、良質な睡眠がとれず、浅い眠りになってしまっていることが原因かもしれません。

【参考】
『誰でもスグできる睡眠障害で眠れない夜の不安をみるみる解消する200%の基本ワザ』
東京医科大学教授医学博士/井上雄一著 日東書院
『専門医が教える毎日ぐっすり眠れる5つの習慣』
雨晴クリニック副院長/坪田聡著 三笠書房

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