睡眠不足になると、血糖値が上がる

Topics 2014年07月01日(火)

睡眠不足になると、血糖値が上がる

睡眠と血糖値の関係

糖尿病と睡眠障害の切っても切れない関係とは。

糖尿病と睡眠障害は、表裏一体の関係にあります。

不眠は血糖値を上げる

健康な人の睡眠時間を短縮させ、人工的な不眠状態に置くと、朝食後の血糖値の上昇はみられるが、血糖値の上がりすぎを抑えるインスリンというホルモンの分泌が上昇しないことが、ある実験によって明らかになっています。つまり、インスリンの分泌を促し、血糖値を一定に保つには、良質の睡眠が必要です。

糖尿病患者を苦しめる不眠

糖尿病患者は、そうではない人に比べて約2倍以上の頻度で入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒などの不眠の症状が現れます。

また、糖尿病になると喉が渇くため、水分を過剰に摂取しがちです。そのため尿意を催しやすくなるので、寝ている間にもトイレに頻繁に起きて、眠りが浅くなります。

また、糖尿病性神経障害による、痛みやしびれに悩まされて、熟睡できなくなることもあります。

つまり、糖尿病によって不眠が悪化し、不眠が糖尿病をさらに悪化させるという悪循環に陥ります。

不眠症の改善は、HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)値にも影響を与える!?

糖尿病の人たちで、不眠を訴える患者グループに不眠症の治療を行ったところ、不眠症が改善された人たちの6ヶ月後の検査では、血糖値の指標であるHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)値が低下したのでした。

ヘモグロビンは赤血球に含まれるタンパク質で、おもに酸素を全身に送る働きをしています。ヘモグロビンは血液中のブドウ糖と結合する性質を持っています。

血液中に余分なブドウ糖があって、高血糖状態が続くと、ヘモグロビンとブドウ糖はどんどん結合します。結合してできるのがHbA1cなのです。

HbA1c値が6.5パーセントを超えると、糖尿病と診断されます。

食事後に上昇する血糖値ですが、良質な睡眠によってインスリンが分泌されて血糖を抑制できれば、血糖値は正常に保たれ、やがてHbA1c値も正常に保たれることになります。

糖尿病にならないためには、あるいは糖尿病を改善するためには、不眠症の治療を積極的に受けたほうが良いといえるでしょう。

●不眠はインスリンの分泌を妨げ、血糖値の上昇、HbA1c値の上昇をもたらす

●糖尿病患者では、そうではない人に比べて約2倍以上の頻度で不眠の症状が現れる

●糖尿病にならない、あるいは改善するためには、良質な睡眠を

【参考】
『睡眠と健康』宮崎総一郎/滋賀医科大学特任教授・佐藤尚武/滋賀短期大学学長
NHK出版
『糖尿病療養指導ガイドブック2014』 日本糖尿病療養指導士認定機構編

Photo by helgasms!

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